「最初の種目、ベースの演技が終了した時点で日本代表、ONE OK ROCK Ryota選手は5位につけています。
本田さん、この順位についてはいかがですか?」
「技術点は10ヵ国中6位ですが…演技点は点数が伸びてますね。演技点だけで見るとアメリカ、イギリス選手につぎ第3位。総合5位ですが3位のドイツとは1.6ポイントの僅差ですので、十分逆転が可能な位置です。」
「演技点、かなりのプラス評価をもらってますね。」
「彼の良さがしっかりアピールできました。」
「さて、キスアンドクライ席のワンオクメンバー。Tomoya選手、心なしか髪色が…青ざめているでしょうかね、緊張か…?」
「彼はひとたび演奏モードに入ると人柄が変わった様になりますから心配はないでしょう。」
「Tomoya選手の注目ポイントはどんなところでしょうか?」
「正確な技術ですね。速く急激な展開にも全くブレる事なくビートを刻んでいきます。」
「普段の姿からは想像できない、なかなか激しいプレイです。」
「そうですね。彼の場合、身体がビートを刻む、というか音が溢れ出してくる感じでしょうか…自然に動いてしまうんでしょうね。正に、神が降りて来た!と呼ばれる状態です。」
「ウィークポイントは?」
「服装のセンスでしょうか?好意的にとらえれば個性的…しばしダサッ!と指摘を受けることも…」
「ロックスターとしては致命的ではないですか?」
「………」
「かなりのグルメとも聞いておりますが?」
「よく食べます!お腹が弱いのに冷たい物を好み、○グ○の経験もあるそうですよ!」
「致命的…では… あっ、始まるようです!」
「本田さん、素晴らしい演技でしたね!」
「うっかり、解説をするのを忘れてしまいました…」
「Ryota選手は前屈みからの入りでしたが、Tomoya選手はまさかの仁王立ちでした。」
「ドラムはライブなどでは常に後方に陣どる事が多いですからね。
ここぞというチャンスは逃さないようにしないと。今回も彼の過去の映像を探そうとしてもなかなか見つからないという現状ですから。」
「いい表情です。」
「ひとつ気になったのは…後ろからの映像が出るでしょうかね…」
「あぁ〜、やっぱり足が…楽器の上に乗ってしまってるでしょうか?」
「ルールでは楽器は大切にしないと減点になりますよね?」
「そうですね…故意に足を乗せたと判定されると減点1になりますが…。やはり減点されてしまってます。」
「いつもよりも音が力強いように思いましたが?」
「世界を目指すにあたり、上半身を強化してきてますね。」
「気合いのみなぎったいい表情です。」
「技術力に関してはなんの問題もありませんね。ひとつひとつの音がクリアです。
彼には派手なスティックパフォーマンスなどはありませんが、人柄を反映するような誠実さやひたむきさが音に現れています。」
「そういった点がバンドマンや評論家から高く評価されているわけですね。」
「彼は常にひとりのドラマーというより、ONE OK ROCKのメンバーとしての自分を意識しています。バンドの一員として何ができるのか?と考え、彼が目指しているのはVoが100%気持ち良く歌えるようなドラマを叩く事だそうです。」
「彼にとってのVoとはTaka選手ただひとり、そういった感じを強く受けるのですが?」
「このバンドには強い結びつきが感じられます。今回のように独りで演奏していても、そういった背景が見えてくるのがこのバンドの強みではないでしょうか。」
「演技点についてはどうだったでしょうか?」
「彼は日本語以外でのMCがなかなかいいので今回MCが評価対象ではないのは残念でしたが、一部に熱心なファンがいますからその声援が後押しとなり点数が伸びてくると思います。」
「ひときわ大きな声援でした。採点発表が楽しみですが、ここで応援FAXをご紹介していきましょう。」
『50年以上生きていれば、どんなに頑張っても報われない事もあると分かってはいても、浅田選手の結果はあまりにも無常で、気分が落ち込んでおりました。ああ… Be the lightが聞きたい… そんな時、Tomoya選手のブログを拝見し、勇気と希望をいただきました。世界でのご活躍を楽しみしております。これからも頑張ってください。』50代 女性
『いつ帰ってきますか?』20代 女性
「他にもたくさんのFAXが届いております。さて、キスアンドクライ席のワンオクの様子は… Taka選手の姿が見えませんね。Voの出番は最後のはずですがどうしたんでしょうか?」
「Taka選手はあちらですね」(苦笑)
「あぁ〜 どうやら、すっかり飽きてしまったようですね。Taka選手は…」
また、また…続く…